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202402022「仙山線鉄道施設群」土木学会「選奨土木遺産」認定10周年記念フォーラム  が開催されました。

       

仙山線の魅力を皆さんで語り合う、「仙山線鉄道施設群」土木学会「選奨土木遺産」認定10周年記念フォーラム「みんなで語ろう・仙山線の魅力」~現在・過去・そして未来へ~ が
2月22日(土)に、広瀬市民センターに於いて開催され、無事盛会裡に終えることができました。
定員を大きく超えて、80人以上の方にお起こしいただきました。
資料を受け取れなかった方、座れずにお断りしなければならない方もおられました。
大変申し訳ありませんでした。
また、「仙山線の魅力再発見」の冊子を配布し、沢山のカンパをいただきました。
本当に、ありがとうございました。
1)第一部 講演会
講演① 『新・仙山線の魅力』鉄道施設群の土木学会選奨土木遺産認定について
       講師 後藤光亀氏(元・東北大学大学院 工学研究科准教授、
貞山・北上・東名運河研究会、東北土木遺産研究所、野蒜塾)
 ▶「仙山線鉄道施設群」が選奨土木遺産に選ばれる際には、沿線各地でフォーラムの開催や、「土の道」と「鉄の道」の交差点である踏切を探訪して歩きました。その後、仙台と山寺・高瀬・山形との農と食と人との出会い等の交流が始まり、土木遺産に遊ぶ~南東北ローカル3線の旅~や大回り乗車などの活動についての紹介がありました。
沿線地域は広瀬川も流れ、上流部にある「大倉ダム」が土木遺産に認定(2024年)され、上流域と受益者である下流域の方々との継続的な連携「水の道のものがたり」につながることへの期待が寄せられました。
講演② 『仙山線のあゆみと果してきた役割』
       講師 星山幸男氏 東北福祉大学 名誉教授
▶仙山線が担ってきた、仙山圏の文化・経済の交流について、都市間交流、通勤の担い手、観光路線の三つの視点でその重要性を取り上げ。よく止まる、遅れるというマイナスイメージを払拭して、新緑の季節は、東北を横断する鉄路で一番美しい、その魅力を多くの方に伝えられたらと話されました。地元の働きかけで、土木遺産である「作並機関庫」の一般開放や2種類の「転車台」の見学など、JR東日本にも協力いただいての実現に向け、関山街道フォーラム協議会活動への期待を寄せていただきました。

(2)第二部 座談会(車座談義)
●座談会テーマ 「みんなで語ろう仙山線」~現在・過去・そして未来へ~・コーディネーター:渡辺祥子氏(フリーアナウンサー・「りらく」編集長)
・座談会メンバー :宮原育子氏(宮城学院女子大学教授、宮城学院女子大学・宮城大学 名誉教授)、後藤光亀氏、星山幸男氏
宮原育子氏
▶関山街道地域における、豊かな地域資源、ユニークな地域の活動、市民レベルの仙山圏交流について説明があり。市民の高齢化、活動の担い手不足の解消、新しい仲間、交流人口の増加等、課題もあること。協議会としては、現在、国土交通省「日本風景街道」のルート登録を目指す活動もしているので、地域活性化のためにみ皆さんに仲間になって力を合わせていただければと思います。
それから、お二人のお話を聞いて、本当に貴重な歴史の宝物がこの沿線にあるので、それをどうやって活用しながら次の世代につないでいくかということで、例えば、JRさんの駅舎とかホームを使って仙山線関連の色々な資料や看板等を置く、いわゆる野外鉄道博物館のような形で、何か目に触れるような仕掛けを作って見える化かすることが、とても大事です。また、私たちは本当にラッキーなことに後藤先生や星山先生のようなプロフェッショナルの方がいらっしゃるので、そういう方たちの知見を一般の住民の人たちや愛好家の方々に、ガイドをしていただく、そういった鉄道ガイドがいる路線というのは無いと思うので、これ結構いいなと思うんです。

■その他【フロアー等からの発言】

(1)藤原寅士良様(東日本旅客鉄道㈱仙台土木技術センター長)
▶「いろどりSATONO」観光列車に手を振って歓迎するイベントは、担当している者たちに話
をぜひ伝えて、そのような取り組みができないかも検討するように働きかけてみたいと思い
ます。何かありましたら情報をいただけますとありがたいです。

(2)熊谷修様(MBT仙台)
▶関山街道フォーラムと連携・協力しての、「仙山線駅間ウォーキング」の取り組みについて紹介
・1駅間~2駅間を距離に応じて、尺取り虫方式で、2年前から実施。昨年12月で仙台~奥新川
駅間を踏破。今年は、山形側で取り組みの第一弾は4月に(面白山高原駅~山寺駅)を、番外
編として霞城公園の花見なども検討。
・歴史的な史跡や、国道48号の道の話を、色々解説をいただきながら皆さんと一緒に歩くと、
単に歩くだけじゃなくて、深みも増して、楽しみになりましたという参加者の声が聞かれます。

(3)加藤様(元・東北大学の鉄道研究会会長)
▶仙台線の沿線もいろいろ回りました。
・例えば、楯山駅の待合室、まだちょっとあるか分からないですけど、ささやかですがステンド
グラスがあったりとか、高瀬駅は請願駅ということで記念碑があります。
・設備の方もいろいろ調べまして、今はないですが、八ツ森駅付近、普通の電車というのは上に
電線がついてますけれども、地下鉄みたいな、固いレールのようなもので電気を供給している
という珍しい区間があったり。
・仙山線の活性化みたいなことも、今縁があってやっているものですから、今日はそういう話をする機会があるというのを聞いたので、お伺いしました。

(4)鑓水豊様(高瀬)
▶若い世代にいろんなこと経験させる。高瀬の良いところをPR
・中学生、小学生に、紅花染の体験の取り組みを5月に実施
・仙台の中学生の課外事業の一環での紅花等のお茶とか商品化
・紅花の若菜摘みで間引きしたものは、天ぷら、おひたしのごま油和え、干し物にして、今頃の
葉っぱ類がない時に戻して煮物にして食べる。
・紅花まつりは7月の第2土曜・日曜日です。駅間ウォーキングを高瀬駅から、その際にでも訪れ
てみてください。
(5)梅田様
・先生方の話を聞いて、仙山線はあまり乗らないんですけど、好きになりました。
・山形の魅力、なぜ好きかというと、ラーメン日本一。(私そばが好きなんですが)そば街道と
果物が美味しい。それとあともう一つが温泉です。
・NHKプロジェクトXで地方だけでなくて、日本全国にPRするのもいいのではないか。
・イベント列車、SLや酒列車を年に1回か2回走らせる。等
(6)(名前不明)質問
・第二広瀬川橋梁は震災の時に全然被害がなかったというのが、番組で紹介されていました。
高さのあるものなので非常にメンテナンスとか大変なんじゃないのかなと思っていたので、
そのあたりの苦労話を、簡単にご紹介をいただければと思います。
(7)藤原寅士良様(東日本旅客鉄道㈱仙台土木技術センター長)
・非常に高い橋梁で、担当者はかなり危ない思いをしながらメンテナンスをしています。墜落
防止措置(安全帯)を付けて、鉄の接合部をハンマーで叩いてチェックしたり、損傷(弱点)
を2年に1回確認したり、10年に1回細かい検査などをしている、そのようにすごい苦労をして
メンテナンスしている橋梁の一つです。
・震災の時に被害がなかったのは、すごく高い橋梁で、地震が揺れる周期となかなか合わずに、
あまり揺れなかったということがあると思います、それも先人たちは、櫓建ての軽い鋼材で桁
も軽い鋼製の構造物で、新幹線はコンクリートの桁をいっぱい使っていますけれども、そう
いった意味からも、先人がしっかりそういったことを考えながら長く使えるように作っていた
だいたものだと思っています。

(8)北原様
私の父は、昭和12年に第1号で電気機関車を引っ張っていたということで、新聞で仙山線
フォーラムの開催を知って、お話ができればなと思っておりました。
・大変珍しい面白山トンネル内の信号所でのすれ違いの話
・(父は)蒸気と電気機関車と両方の免許を持っており、それから機関整備の整備士の資格を持っ
ていたということ、運転技術、電車の整備の伝承について語られました。

■最後に
【宮原氏】

・今日お話が出た色々なアイデアも含めて、何か実現できることがあると楽しいと思います。
・愛子駅までは、日々、通勤電車でものすごくたくさんの方たちが通過している。そういった方々
たちにも、仙山線の価値がもっと伝えられるようなことができたら良い。今日は「鉄の道」
でしたけれど、また、その魅力を増幅させるために「土の道」であったり「水の道」などの、
関山街道フォーラムの活動を重ねることがとても重要だなと思います。また、ぜひ皆さんもご
一緒に参加していただけることをとても願っています。
【後藤氏】
・一つ目は、仙山線に乗っていない人が多いので、まず乗りませんか。高瀬駅の「紅花まつり」
や、山寺の探訪、若菜摘みは気象でタイミングが難しいですが、まず第一歩踏み出していただ
けたらいいなと思います。
・後は、色々なものをセットするときに、ポスターとか立派なものを作るの大変なので、今、皆
さんスマホをお持ちで、名刺にもQRコードを入れ込む時代で、QRコードレベルでどこかで
電車の中でもフォームでも、そういうのを設置し得るようなものをJRさんと一緒に考えていくと
かですね。
・そうすると、あまりお金をかけずに最新情報がリニューアルできるという形にできるのでは
ないかと考えているところです。

【星山氏】
・作並駅で駅弁を売っていたとの話をしたら、私の母がそれを売っていましたというお話をいた
だき、出会いがありました。
・やはり、人のつながり、人の知り得た情報というのがあるんだと思います。
・こういうのをきっかけにして、そういう輪が広がっていったらいいな、というのを実感しま
した。
・もう一つは、先ほど宮原さんがおっしゃった、我々のやっていることの見える化が必要だと、
本当にそう思いました。
・今日、これが終わりじゃなくて、みんながそれぞれまた戻ったところで、そんな無理すること
はないんですけれども、なんかちょこちょことやっていって、その広がり、その積み重ねが大
事なんだろうなということも今日実感できました。
【渡辺コーディネーター】
・3人の先生方の貴重なお話にプラスして、会場の皆様からのお話も伺えて、とてもいい時間
になりました。
・今日がまた新たな出会い、そして次の一歩になったかなと思います。
・もしかすると、次は星山先生の働きで、東京にある貴重な品々がここに来るかもしれないなと
いうことを期待しながら、また皆様とお会いできることを楽しみにしています。
本日は本当にありがとうございました。

■その他
●登壇者を囲んでの交流会(懇親会)を開催いたしました。
・会場: 利休愛子店/会費:5,500円程度/参加者16名)
_________________________
【問い合わせ先】(事務局)横山
☎ 090-7939-1855 又は【メール】yoko1227amber.plara.or.jp

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